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■三角形の敷地での設計 ![]() 三角形の敷地はそんなに多くはありませんが 以外に身近に存在する土地形状です。 道路が斜めに走る場合どうしても出現する土地だからです。 私は個性的な建物ができるので三角地は好きですが 実際に家を建てる方は好んで買ったりはしません。 メリットがあるとすれば少しお買い得という事 そして、最初から面白い建物にしてやろうと思っている場合です。 ![]() 三角形の土地を持って設計事務所へ現れる方は たいていの場合後者になります。 三角形の敷地の場合三角形に建築するか 又は三角形の庭を残しながらT字やL字の建築をするか? 選択肢が様々です。 今回の場合は三角形に建築する案を採用しました。 敷地は旗地であり、林と隣の土地に囲まれていました。 外から直接覗かれるような敷地に思わなかったのですが、 それは間違いでした。 冬になると林の葉っぱは全て落ちてしまい、 道路からも近くの公園からも丸見えだったのです。 窓を少し上方からとるようにして 長い辺をいかにダイナミックに生かすか? 光を全ての時間帯で気持ちよく取り込めるか? そして、旦那さんも奥さんも共通して気にしていたのが 風通しでした。 風通しや光というのは設計段階では想像でしか表現できません。 周囲の建築の条件や落葉の状態なども含めて 実に多くの会話をお施主さんと話し込んだのを記憶しています。 ![]() その方は私の設計した建物を見た事がありました。 設計中にも実際の施工物件を見てもらっていろいろと説明をしました。 最後のプランになるまで恐らく20プラン以上は書いたと思います。 最初は中庭のあるプラン、スキップのあるプラン 吹き抜けのあるプラン 建ぺい率など敷地の条件も変化した事もありますが 無限にプランを作り続けました。 ![]() この物件を通して私の中で思っていた事が確信に生まれ変わったのです。 住宅プランのアイデアは打合せで進化するという事を 施主からのアイデアもたくさんいただいたし そこに重ねるように私のアイデアも盛り込ませていただきました。 施主のアイデアはいつでも設計者をうならせます。 その三角形の敷地のプランニングは 私のライフワークのような状態になってましたので お施主さんの子供にも下の名前で呼ばれています。 ![]() そして、驚いた事に今もその家は進化し続けています。 住宅のプランは設計者のものではない。住む人のものなのです。 住宅が新陳代謝して家族と共に成長する姿をみて これは全ての家に言えることだと思いました。 建った後に住宅は進化し続けるのです。 ![]() 三角形の敷地での設計:信太淳英 他の設計例を見る |
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